会社を解雇された(1)~突然、辞めてください~

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広告会社に勤めてました。

盆直前の12日、午後4時頃いきなり税理士が乗り込んできた。
社長が悲壮な顔して「重大発表があります」とのこと。

「すみません、会社苦しいんで、今月20日で辞めてもらえますか」

は?

明日から盆休みで~あさってには徳島の阿波踊り見に行く予定で~
17日出勤だから~……

ってあと3日しかないじゃん!!!

会社4人しかいないのに、3人クビかいヾ(–;)オイオイ

…するってーと…え、倒産ですか?

「いえ、僕一人ならやっているんで会社は存続します」

なんじゃそりゃ。

社長の横で税理士がさくさくと事務手続きを進めている。
二か月分の給料、退職金の支払い手続き。
通常解雇の通達は30日以上の期間を要するのだが、
その日数を満たさないため、一ヶ月分の給与がプラス支払われるらしい。

WEB事業の撤退。理由は儲からないから。
え?ものすごーく売り上げあがってますけど?
お客様は順番待ちでどーしょうもないぐらいですが?

確かに以前から社長と社員の間でトラブルが多かった。
でもこんな急だとは思いもよらなかった。

社長の顔を凝視する。
目の前にいるこの人は、一体誰だろうと。

ちょうど一年前、ある会社の倒産のあおりを受けて
何千万もの負債をかかえた。
売り上げも良く広い事務所への移転を考えていた矢先の出来事。
社長も悔しくて涙、涙だったけど
WEB事業部を立ち上げ、新事務所で皆でがんばっていこう、と
あのころは一丸となっていたように思う。

計画倒産して、多くの人たちを騙して逃げた経営陣を見返すのは
会社を大きくすることだと思った。
酒を飲んで愚痴って泣いてる場合じゃない。
今、頑張らんで、いつ頑張るねん。
そう思って、社員全員、結構頑張ったと思う。

でも、だんだんと社長の顔つきが変わってき始めた。
お金、お金、お金。

会社にあるボールペン一本、自分のものだという考え。
目先のことしか考えない経営。

社員の心は離れて完全に二分してしまっていた。

あのころに比べると随分と変わってしまったなあと
と社長の顔を見ながらしみじみ思った。

当の本人はちらちら、と私の顔を見ては下を向き、
そのうち顔を上げなくなったので
横の税理士を見つめた。

おしゃべり好きな、頼れる税理士さんだった。
親身になって税金に関する相談を受けていてくれたけれど、
社員にじゃなくて、社長家に従いていた人だったんだなあ。

その税理士さんも能面のような顔で視られているのが怖いのか、
(もともと能面顔(笑))
何度も何度も目が合っては目をそらし、をくりかえした。

やましいところがあるから、人の目が見られんのだ。

つまらん人らやなあ。

さあ、冷静になろう。
最悪のことは想定していたから、醜態は晒さずに済んだ。
退社まで実質3営業日しかない。
WEB事業は引き継がれることになった。
クライアント様への承継報告に引き続き契約していただけるかの確認
そして引越し、新会社設立の準備をしなければいけない。

がんばらなければ。

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